New1TR’s blog

太極拳の事について書こうと思います。

思う事

460)踏み込み反力と体幹の力

我々が移動できるのは、地面を踏み込んで返ってくる反力を活用しているからである。 地面を踏んだ時の反力は、陸上競技で走る時も飛ぶ時も、武道で相手に技を掛ける時も、日常生活における手の曲げ伸ばしにも、利用されている。 反力の大きさは、①踏み込む力…

459)太極拳修得の段階

太極拳を修得して行く段階には、大きく分けて三つの段階が有る様だ。まずは身体の各部を正確に動かす段階、その次は外三合、身体の各部を協調して動かす段階、最終的には内三合、心/意/気に導かれた自然な動きを目指す段階 に分けられる様に思う。 ①太極拳修…

450)四正推手のペア練習表 12の技

5段位昇段セミナーの資料「太極拳推手<四正推手>対練(ペア練習)表」を頂いた。このペア練習表には、基本技術と応用技術で計12種類の技が書かれている。 これ迄にセミナー参加した4日間と近々参加予定の2日間で、この12の技をどの程度、修得していれば、5…

447)フェス練習の動画

先日、太極拳フェスティバルに備えて、皆で練習している動画を見る機会があった。 そこで気付いた事を書いておこう。 動画では、上手な人と発展途上の人が一緒に演武しているので、ある動作の開始と終了のタイミングは同じなのに、その動作の途中ではズレて…

446)推手の練習で分からない事

推手を練習しても分からないことだらけで、少しも進歩している気がしない。 推手の練習(四正手)で相手の掤を受け、どう対処すべきなのか、疑問点を纏めてみた。 ①相手の掤勁を感じたらすぐ、後ろに飛び退いているが、これで良いのだろうか? ②飛び退くエネル…

444)踏みつけない太極拳

最近先生から「踏みつけて動く太極拳、重々しい太極拳から脱皮しなさい。踏みつけない太極拳、薄氷の上でも出来る様な軽い太極拳を目指しなさい」とよく言われる。 身体を上に引き上げた太極拳、身体のバネを使った太極拳、を目指せと言う事だろう。 人は立…

441)2段検定のポイント

身近に、2段検定を受ける人が何人もいるので、ついつい2段検定の話題が多くなる。先日は、チェックリストをまとめたが、その中で特に重要なポイントは何なのだろうか考えてみた。 健康で長く太極拳をやって行く為には膝が大切ですから、2段検定で最も重要…

440)2段検定の機会に勉強を

2段検定の合否基準を見る機会があった。今年検定を受ける人は、この合否基準の中に出て来るチェック項目の用語について、良く理解出来ているだろうか?まずはこれら用語の勉強をする必要はないだろうか? 昔は初段になる時、24式套路名称を漢字で書く試験が…

438)内三合

太極拳に「内三合」(心と意の合・意と気の合・気と力の合)と言う言葉や「外三合」「内外相合」と言う言葉が有る。「内三合」について考えてみた。 私の今の理解では、心/頭/脳に浮かんだ選択肢の中から意思決定した命令が意であり、その命令を受けて全身を…

437)気の力

歳をとると身体が重く、動きにくくなって来ますが、これは単に筋力が弱くなったと言う理由だけではなく「動くぞ」と言う意(脳の命令)を受けて、身体全体を連動/協調させる気の力も弱くなっているのだろうと思います。 だから「よっこいしょ」と掛け声をか…

436)放鬆&連貫円活

私たちがジムでトレーニングする時、アウターマッスルに主眼を置いてトレーニングする事が多いですが、これは筋力維持とか、筋肥大→基礎代謝アップ→肥満防止とか、の面で効果が有るトレーニングです。 しかし、この様なトレーニングだと、アウターマッスルの…

431)上半身と下半身の連動

若い女性がハイヒールを履いて歩いている姿を見て、膝と腰をもっと伸ばして、綺麗な姿勢で歩いて欲しいと思った事が何度も有る。 膝と腰をスッと伸ばし全身を使って歩けば、地面からの反発力が、膝や腰の負担にならず上半身に伝わって、身体を引き上げる力と…

428)フェスティバルの練習

10月下旬に行われるフェスティバルに向けて練習が始まった。 参加する人/しない人、夫々に思いが有る様だが、初級者には参加する事を勧めたい。 自分はフェスに参加した事で、自分の太極拳の質が一段階アップした様な気がする。 上手な人に合わせたスピード…

426)相手と接する前に緩む

以前、推手の講習会に行った時「これだ」と思った事が有って、その理解が正しいかどうかを、今後確認する為に、備忘録として残しておこうと思う。 それは、起勢の最初に左肩を押されながら、左足を開いて開立歩になる時の要領だ。 練習の最初の頃は、左肩を…

425)エネルギー溢れる身体

私たちの心の状態は、身体の張りや姿勢に現れるし、逆に、置かれた環境や姿勢は、心の状態に影響を及ぼす。と聞いた事が有る。その時、なぜか、ふと、井上陽水の歌を思い出した。楽しいことなら、何でもやりたい。笑える場所なら、何処へでもゆく。 悲しい人…

422)審判研修会2/2

審判研修会での印象 ①A組審判員は、ミスを見逃さない様に審判しようとすれば、目が回る程忙しいはず。套路名称毎に何項目もの減点項目をチェックするのが役目だが、チェックのタイミングが、ほんの一瞬の場合も有るし、死角になる場合もある。選手2人が同じ…

419)太極拳で要求される柔らかさ

太極拳で要求される身体の柔らかさを考える時、いつも思い出すのが、一昔前の大横綱、大鵬の相撲であり、身体つきだ。 私が中学校に通う頃には、テレビが一般家庭にも普及して、相撲では大鵬と柏戸が東西の横綱を張る「柏鵬全盛時代」であった。大鵬は「柔」…

413)肚を据えて足を上げる

最近、蹬脚で足を高く上げるのが大変になって来た事も有り、足を上げるよりも、膝から下を蹴り出す事と、両手をきれいに広げて姿勢を保つ事を意識している。 しかし、足を高く上げなくても良いと思って身体の準備をする時は、合の意識が薄くなりがちで、身体…

412)許せば緩んで心地良くなる

「まあいいか」と自分を許せば、心も身体も緩み、心地良い時間を過ごす事が出来る。 許すとは、受け入れる、逆らわない、と言う事。許せないとは、自分の周りで起こる出来事や他人に対して「心地良くないから、受け入れられない」と言う事。心と身体が頑なな…

410)内三合・意気勁・精気神

太極拳には、内三合・意気勁・精気神と言う言葉が有るが、そこに出て来る単語、意・気・勁・精・神はどれも実体がない為、理解するのは困難だ。多分感覚として理解するしかないのだろう。 正しく表現出来るかどうか不安もあるが、今迄の自分の理解を言葉にし…

401)県大会の採点基準

以前にも新しい採点基準について書いたが、重複を覚悟で、もう一度書いておきたい。 先日武術太極拳の県大会があり、24式太極拳の予選は従来の採点基準で行われたが、決勝は2005年新国際ルールで行われた。決勝では、蹬脚と下勢独立の出来が、ダイレクトに順…

400)アピールできる演武

最近は県大会出場の為、演武時間を気にしながら練習している。24式太極拳の演武時間には、4分以上6分以下の制限があるのだが、私は5分強の時間で演武し終わってしまう。 6分を超えると大きな減点になるので注意が必要だが、審査員にアピールできる演武をする…

398)新しい採点基準

最近、太極拳の大会で「新しい採点基準」が採用されるようになった。 新しい採点基準では、蹬脚で蹴り出す足が、水平以上に上がらないと減点だし、下勢独立の下勢で軸足の大腿部が、完全に座り込んでいないと減点になる。 この採点基準は、外観的な身体能力…

393)無理のない下勢独立

下勢独立の下勢では、軸足の大腿が床と平行になる位に、低く腰を落としたい。しかしそうすると、どうしても、独立で片足立ちになる時の、安定性を欠く事になる。 なぜ下勢と独立の両方を上手に出来ないのか? 下勢の軸足に有る重心を、独立の軸足に移して後…

389)力が身体をすり抜ける

最近、大地からの反発力について考えた事が有るので、その事を書いて置こうと思う。 体重70kgの私の横に、70kgのマネキンが立って居る。私は身をかがめジャンプする事が出来るが、マネキンはジャンプ出来ない。身をかがめても体重70kgは変わらないのに、何が…

388)丹田の力が安定感を生む

少し前に、京都一周トレイルに参加して、東山→北山→西山を歩いた事が有る。 その時、台風の影響で沢山の杉の木が、根こそぎ倒れて居るのを見て、すらっと高く伸びた杉の木の根っこが、こんなに小さくては、倒れるのも当たり前だと思ったものだ。 今振り返っ…

381)身体の動きを正確に認識する能力

太極拳は実際に身体を動かさないと正しい動きは身に付かない。 しかし、正しい動きを頭で分かって居ないと、身体を動かしても無駄になる。 正しい動きを頭に浮かべ、注意すべきポイントを意識しながら練習する事は大切だ。 しかし、練習を効果的に進める上で…

380)練習で意識すべきは何?

太極拳を一人で通せるレベルに達すると、いよいよ、本格的に太極拳と向き合う事になり、先生からも色々な注意や、アドバイスを頂く事が多くなって来る。 でも、注意やアドバイスの全てを、長期間覚えて置けるはずもないので、注意やアドバイスをメモに残し、…

373)目から動くか 腰から動くか

腕の纏糸については良く聞くが、身体にも纏糸が有るらしい。身体の纏糸とは、身体の捩りだろう。捩りが何処から始まるかについて考えてみた。 2つのパターンが有りそうだ。例えて言えば、テーブルの上に立てたおしぼりを、上から捩り始めるか、下から捩り始…

371)胯の落とし込み

簡化24式太極拳の2式目(野馬分鬃)の定式時「前足の膝が行き過ぎない様に」とか、22式目(如封似閉)から23式目(十字手)への途中で分手した時「右足の膝が行き過ぎない様に」と注意をすると「この位ですか?これでは行き過ぎですか?」と確認される事が良…