New1TR’s blog

太極拳の事について書こうと思います。

401)県大会の採点基準

以前にも新しい採点基準について書いたが、重複を覚悟で、もう一度書いておきたい。

先日武術太極拳の県大会があり、24式太極拳の予選は従来の採点基準で行われたが、決勝は2005年新国際ルールで行われた。決勝では、蹬脚と下勢独立の出来が、ダイレクトに順位に影響し、涙をのんだ選手も多かった様だ。

そんな中で私は、演技レベルの評価は低かったのに、蹬脚と下勢独立を無難にこなせて、動作ミスによる減点が余り無かったおかげで、表彰台に上る栄誉を得た。

しかし、演技レベルの配点ウエイトが小さく、動作ミスの減点ウエイトが大きいこの評価基準を、60歳超の年齢の人の演武に適用するのは不適切だと感じている。

なぜなら、彼らに、この審判ルールを適用し続ければ、勁力の充実や風格と言った演技レベルを多少犠牲にしても、動作ミスがない無難な演武をする人が増えて来ると確信するからである。

心静体鬆/気沈丹田/勁力の充実/風格と言った演技レベルは、見えにくく評価しにくいのだが、その配点ウエイトをもっと大きくして、動作ミスの減点ウエイトを小さくする事で、60歳を超えた人の演武が、ミスを恐れない挑戦的な演武になる様、方向付けすべきだと思う。

若い人達の、創作性の高い/難度の高い/自選太極拳(競技スポーツの一種として位置づけした太極拳)と、60歳超の人の24式太極拳(生涯/養生スポーツとなって居る太極拳)を同じ様に、この新国際ルールで評価する必要はないだろう。

さもないと、長い間、養生を目的として太極拳に親しんで来た人達の、大会参加意欲が失われる事になるだろう。