太極拳には、武術的要素と芸術的要素と健康/養生的要素が有ると思う。
もともとが武術であるから、相手がこの様に攻めて来たら、このように受けて、こう反撃するみたいな事を知っているのは重要である。(武術的要素)
武術太極拳の全国大会を見に行くと、低い姿勢から片足立ちへの、流れる様な下勢独立や、高く足を上げているのに、安定感のある蹬脚の演武に、我々は芸術的な感動を覚えるのも事実である。(芸術的要素)
そして最近では、健康の為に太極拳を始める人が増えている。(健康/養生的要素)
そこで、今回、健康面と大いに関係が有りそうな「太極拳の基本的要求事項」について考えてみた。
①目と耳を水平に保ち、出来るだけゆっくりと動く。
②身体の隅々まで、身体の内側をも、意識して動く。
③小手先の動きにせず、全身を使って動く。
・手の動きは肩の動きから(肩→肘→手)
・足の動きは骨盤の動きから(股関節→膝→足)
④移動は身体を緩めてから始める(手も肩も腰も股関節も太ももも緩めてから)
⑤動作は止めずに、円を描いて次の動作につなぐ。
⑥不必要な力を使って居ないか探し続ける。
⑦呼吸は意識せず自然に行う。
⓼意識が目線を動かし、目線が身体を動かし、身体が手足を動かす。
上記の様な要求事項が健康と関係するのではないだろうか。
こういった事に気をつけて練習すればこそ、健康面の効果が出て来て、健康/養生太極拳と呼べるのだろうと思う。