New1TR’s blog

太極拳の事について書こうと思います。

526)両足の体重配分

両足の体重配分について考える事は、太極拳の歩型とか歩法を理解する上でも役立つと思い、蹬脚での体重配分、虚歩での体重配分、弓歩での体重配分について考えて見た。

 

右蹬脚では、体重は100%左足に乗せているが、右足で蹴ると言う動作が出来ている。

支え足に100%の体重配分であっても、身体の弾力(=丹田の力+地面からの反力)が有れば、蹴り足で蹴れるという事だ。

蹴り足に体重を乗せながら蹴っては駄目だ。蹴り足に体重が乗ると、蹴った後に足が落ちてしまい、次の動作(双峰貫耳の弓歩)にスムーズに移行できないからだ。

 

虚歩は、後足に8、前足に2の体重配分を と、言う人が居るが、正しいのだろうか?

攬雀尾の捋で、前足の体重配分が 0 になる迄引き込むなら、捋の効果は最大となるし、攬雀尾の下按は、前足の体重配分が 0 になる迄引き込めば、下按の効果は最大となる。

捋も下按も、技の効果を最大化出来るのは、100%後足に体重を乗せ、前足の体重配分は 0 の時だ。これが本当の虚歩だろう。

前足の体重配分が 0 であっても(=体重を前脚に乗せて居なくても)蹬脚の蹴り足と同じ様に、ちゃんと地面を掴んで反力を得る事が出来、相手に響かせる事も出来るのだ。

 

弓歩は、後足に8、前足に2の体重配分を と、言う人が居るが、正しいのだろうか?

体重が後足に残って居る状態だと、未だ定式には至っていない。移動途中の状態と考えるべきではないだろうか?

その状態から後足を引き寄せたり、持ち上げたりするには、もう少し体重を前に移動して、後足の体重を 0 にしなければならないはずで、そんな中途半端な状態を定式とは言わないだろう。移動の途中で居付いていては話にならない。

 

弓歩定式は、100%前足に体重が乗り、後足の体重配分は 0 で、後足を蹴り上げる事も前に送り出す事も、半歩寄せる事も可能な状態でないと駄目だと思う。

 

 

後足の体重配分が 0 では、蹴っている感覚がなく、不安だと言う人も居るだろう。。。

昔「感覚の罠」と言う話を聞いた事が有る。押す動作を感じようとした時、押された事を感じる筋肉も一緒に作動させてしまうと言う話だ。

押されてみないと、自分がどう押したか感じる事が出来ないからだが、これは無駄な力であり、感覚しようとした時の罠だと言うのだ。

 

弓歩時に「前足の大腿四頭筋を使うな」とか「後足は伸ばすだけ、蹴っては駄目」と言われた事はないだろうか?

蹴っている実感を得る為に、前足の大腿四頭筋を使ってしまう。アクセルとブレーキを同時に作動させてしまう。これが無駄な力だ。体重が後足に残って居る状態で止めようとしているのだ。

 

蹴って居る実感はなくて良い。実感を求めるから、感覚の罠に陥るのだ。軽やかな身体という結果だけを感じればいいのだ。後ろ足の力を感じにくいが、ちゃんと伸びている。これが正しいのだと思う。