日本武術太極拳連盟の「4段位教程の重点項目」の中に、「気沈丹田」と言う言葉が、初めて出て来る。
太極拳を習っている内に、「気」とか「気沈丹田」とか言う言葉を、漠然と覚えたけれども、自分の身体の感覚として、はっきりと理解出来て居る訳ではない。
辞書には「気」の事をどのように書いてあるのだろうか?「4段位教程の重点項目」には「気沈丹田」の事をどのように書いているのだろうか?
文字で表現されたものを読んでも、ストレートには分からないだろうが、そこから自分なりに、想像してみるのも面白いと思ったので調べてみた。
気は天地の状態や働きに用いる言葉
宇宙の根底にあるとされるエネルギー。
天地にみなぎっている元気/エネルギー。
万物を生育する天地の精/エネルギー。
自然現象をひき起こす本体/エネルギー。
気は生命の状態や働きに用いる言葉
生命体の根底にあるとされるエネルギー。
生命体活動の源泉となるエネルギー。
生命体の活力/エネルギー。
生命体の発する熱気/エネルギー。
生命体の持っている勢い/エネルギー。
気は心/意の働きから生まれる勢いに用いる言葉
物事に反応する心の働きから生まれる勢い/エネルギー。
精神の盛り上がりから生まれる勢い/エネルギー。
何かをしようとする意思から生まれる勢い/エネルギー。
何かしたいと願う気持ちから生まれる勢い/エネルギー。
気迫&気合い・・物事に立ち向かう、集中した激しい気力、気勢、エネルギー。
気迫・・・・・・力強く立ち向かってゆく精神力。魂のこもった激しい力。
ある場面やある状況下で発揮される気力。
気合い・・・・・相手にぶつかる瞬時の気勢。
気沈丹田
気沈丹田は、放鬆による練功を積み重ねる中で自然に体得されるもの。
気沈丹田は、下肢と上肢を身体内部で繋ぐ為には欠かせない。
気沈丹田は、練功の最終目標ではない。
気沈丹田を備えていない動作は、空虚なものである。
静的気沈丹田
動作の比較的安静時/定式時に、身体各部が緩んで繋がっていれば、上虚下実で下腹部が自然に安定し、充実した感覚=「気感」を得る事が出来、それが静的気沈丹田である。
動的気沈丹田
腕の上下/身体の開合/身体の前進/後退/転身する時であっても、放鬆した中で身法の自然な調整(虚領頂勁/沈肩/含胸/抜背/塌腰/斂臀)が出来ていれば、上虚下実で下腹部が自然に安定し、充実した感覚=「気感」を得る事が出来、それが動的気沈丹田である。