New1TR’s blog

太極拳の事について書こうと思います。

337)安定した足の運び方

蹬脚や金鶏独立で、安定して立って居る人を第三者が見た時、バランスにいささかの狂いも見えないし、修正に四苦八苦している様にも見えないだろう。しかし本人は、微妙なバランスの狂いにいち早く気付き、修正し続けているのだと聞いた事が有る。

 

我々は、2本足で静かに立って居る時も、歩いている時でさえも、無意識のうちにバランスの狂いを感じ取り、修正し続けている、これと同じなのだと。

 

安定した立ち方、安定した歩き方(足の運び方)をするには
①身体を真っ直ぐに支え、維持する体幹の力
②バランスの狂いを早く感じ取る感受性
③早く修正に動ける柔らかな筋肉       が必要だと思う。

 

つね日頃から、スマホ首・猫背・反り腰・骨盤後傾姿勢 等、一部の筋肉にだけ負荷を掛ける様な崩れた姿勢でいると、筋肉が硬直して、負荷の変動に対する感受性が鈍ってしまうし、修正しようと無意識に筋肉が動いてくれるのを阻害してしまう。

 

太極拳で「肩の力を抜きなさい、踏ん張ってはだめですよ、ちゃんと乗り込んでますか、放鬆しなさい」と言われるのは、すべての筋肉に均等に負荷を分担させ、身体の感受性を高める為であり、反射的に動く柔らかな筋肉で居る為だと思います。

 

足の上に骨盤をきっちり乗せて、骨格をきれいに積み上げて、全身の筋肉に均等に負荷を分担させられる様になれば、太極拳の足の運び方も、普段の生活における立ち方/歩き方同様、安定して来ると思います。

 

太極拳では、蹬脚や金鶏独立だけではなく、野馬分鬃や摟膝拗歩の収脚から上歩迄とか、倒巻肱で後ろにさがる時等、至る所で片足になります。だから、歩いている時と同じ様に、安定した足の運び方が出来る事は、太極拳そのものに、とても良い変化が期待できるはずです。