New1TR’s blog

太極拳の事について書こうと思います。

308)緩めて繫いで広げる

「三点セット=緩めて繫いで広げる」について、過去の備忘録を読み直していたら、再度、要点をまとめて、自分の頭を整理したくなり、備忘録をつまみ食いする形で、以下に記した。

「緩めて」=放鬆

「緩めて」とは、リラックスとか脱力する事ではなく、自分の身体に緊張がなく心地よい状態、不自然な所のない状態、自然で安定した状態になる事。

「透明人間になる」とか「気配を消す」とか「質量を0にする」と言う感覚だが、推す手も、抑える手も、頭のてっぺんも含め、身体全体の輪郭が、消えてしまわない状態で居る事。

「繫いで」=ぷ

「繫いで」とは、相手から勁が入って来ても、自然で安定した姿を保ち続けられる様な状態で居る事。

手は使うが、手だけを動かすのではなく、背中の中央から手が出ている感じで、体全体を使って動く事。

虚領頂勁と尾閭正中で上下を繋ぎ、含胸抜背と纏糸で左右を繋ぎ、含胸抜背と円襠と留手で前後を繋ぐ感じ。

身体の隅々までが、一つの目的に向かって動ける様に準備する事。

繋がった時は、手・足・身体が、定位置に収まった感じがする筈。

「広げる」=少しずつ

「緩めて」「繋いで」の状態を維持して動くには、動き始めを急いではいけない。

あたかも器に満たした水をこぼさない様にする感じでそっと動き出し、徐々に大胆さを増し、大きく広げて行く。

初めチョロチョロ/中ぱっぱとも、形容して言われる。

また、身体の中心から動く様にして「降りない/蹴らない/伸ばさない」事が大切。

両手両足を下腹に繋ぐ事で、下腹に集まって来る「合」の感じが出て、足裏が軽くなる。その状態から動き始める(広げる)から、前に出る時も、後ろに下がる時も、下腹が動く事で、足が伸びたり、胯が収まったりする。