New1TR’s blog

太極拳の事について書こうと思います。

288)形の演武で汗と湯気

先日テレビの「空手男子形」で喜友名諒の演武を見た。さすが、王者の演武。周りを圧倒する様な、見ている私達に息もつかせぬ様な、気迫を感じさせる演武で、金メダルも当然だと思った。

見えない敵が何人も居て、彼らと戦っている状況が、まざまざと浮かんでくる様な演武、そして演武中の柔らかな膝の動きや強靭な体幹に支えられたブレのない体軸、それらを目の当たりにして、形の演武にしびれるような感動を覚えた。

そして極め付きはインタビューの時「体幹を支える筋肉は勿論、身体中の筋肉をフルに使った演武では、たった数分でこんなにも汗が出て、身体の熱気がその汗を湯気に変える」と知った事である。

今回、空手形の演武を見て、私は、太極拳の演武にも沢山共通点が有る様な気がした。

柔らかな動きとブレのない体軸で相手に対応する事を求める太極拳も、ある意味で形の演武である。しかし、私が太極拳をして汗をかく事は有っても、それが湯気に変わるほど、熱気を帯びる経験はした事が無い。

踊りではない太極拳、相手の攻めを意識し対応する太極拳、ぶれない体軸を駆使した太極拳を、しっかりと練習して、身体から噴き出る汗とそれが湯気に変わる経験をしたいものである。