先日講習会に参加した時、注意された事を纏めておく。
①90度上歩の時、手の完成が早く、足の蹴りだしが遅い。最初の野馬分鬃と転身右攬雀尾の時の両方共、上下の協調一致に注意するのが良い。
②弓歩の定式で両胯の関係を保つ事。前胯は織り込み、後胯はへこみを維持できる程度で伸ばす。それによって円襠が確保される。攬雀尾で、相手の腕を取り下へ落とす動作の時、手と足を繋いでから落とすのが良い。
③白鶴亮翅で手をクロスして后坐する時、伸び上がってから降りる感じになるのは良くない。腰骨を水平のまま後へ引いてから回転するのが良い。
④摟膝拗歩で後ろへ払い出した手は、身体と繫げてから戻す事。伸び切ってからすぐに戻すと、手だけの動きになって、気が途切れるので良くない。腰が緩んで肩甲骨と肩が落ちて腕が自然と曲がって来るのが良い。
⑤各動作で、緩んで繫いで広がるの三点セットを行うが、緩んで=合、繫いで=ぷ、広がる=開。繫いで=ぷ=仙骨のひっかけ、がないと相手を浮かせられない。「ぷ」で背筋を伸ばして、身体を軽くするのが良い。
⑥足と地面の間に挟んだ薄い紙がクシャクシャにならない=足の筋肉を部分的に使わない=足裏全体にベタッと乗る=足を踏まない=薄氷上を歩くがごとく、動作するべし。この時は大腿四頭筋も緊張していないはずである。
⑦腰が緩むと仙骨が後から前に巻き込まれ肩甲骨が落ちて肩も後回りに旋回して肘が下がり手が上がる。後ろ回りの感覚が大切。例えば、穿梭の時に球を回す動作の手も、蹬脚の時にハムストリングを伸ばし蹴りだす動作の足も、後ろ回りの感覚で行うのが良い。