太極十要の一つで、”虚領頂頸”/”虚領頂勁”/”虚霊頂頸”/”虚霊頂勁”と、色々に書かれる四文字熟語。どの漢字が正しいのだろうか。。。。
読みも、”キョリョウチョウケイ”/”キョレイチョウケイ”と2つ有るし。.。。。。
漢字の意味を知れば、どれが正しいか分かるかも知れないと思い、領・霊・頸・勁・巠について、夫々の漢字を調べて見た。
領・・音読み・・リョウ/レイ
訓読み・・かしら/えり/くび/うなじ
意味・・・おさめる/うけとる/おおもと/かなめ/かしら/おさ/うなじ/えり
霊・・音読み・・リョウ/レイ
訓読み・・たま/たましい
意味・・・みたま/万物に宿る精気/不思議な/人知でははかりしれない
頸・・音読み・・ケイ
訓読み・・くび
意味・・・首/喉首/物のくびにあたる部分
勁・・音読み・・ケイ
訓読み・・つよい
意味・・・ぴんと張りつめている/力がつよい/かたい/するどい
巠・・音読み・・ケイ
織機のたて糸をかけた形を表現した文字。
下部の工の部分は糸を巻きつけた横木の形を表現。
すべて垂直にして上下の緊張を保つものを巠という。
虚霊頂頸や虚霊頂勁は、霊と言う字に精神的な/不思議な/人知を超えたイメージが出て居て、自分としてはあまり好きになれない。
虚領頂頸は、領はうなじ、頸は首と解釈出来るので、何か言葉がダブって居る感じだ。
虚領頂勁の、虚は虚ろ、領はうなじ、頂は頭頂、勁はぴんと張りつめると解釈すれば、
うなじの力を抜き、頭頂がぴんと引き上がった姿勢という意味になる。
日本武術太極拳連盟発行の実技テキストは、この虚領頂勁と言う漢字を使っていた。
頭・首についての要求を表した常用語。(領は首=頚部の事)首を緊張させないで自然にまっすぐ伸ばし、頭を上にまっすぐ支えあげ、下あごをわずかに引き込む。頭を倒したり、揺らしたりしない。との説明が記されている。
某ブログには、頂勁(ディンジン)は、頂頭懸(ディントウシュエン)とも言い、頂頭懸、満身軽利(ディントウシュエン、マンシェンチンリー)と言う言葉の紹介も有る。頭のてっぺんが上に引き上がった姿勢ならば、全身を軽やかに動かす事が出来るの意。虚領頂勁の漢字も使われ(シュリンディンジン)と発音する、とも書かれている。
どうやら、虚領頂勁が正しい様だが、読みはどっちが正解だろうか?まだ分からない。私には、太極拳で使う言葉で、漢字とか読みが分からない用語が、まだまだ多くあり、これからも勉強していかなくては・・・・と思うこの頃である。