先日の推手の練習は、四正手をまわす途中で、相手の足を浮かせて、技を掛ける練習であった。技を掛ける事で、相手は、放鬆の不十分さ、中定を無くした事に気付くのだ。
相手の勁を受け入れて、相手の足を浮かせ、技を掛ける為には、自分の姿勢が正しくなくてはならない。(虚領頂勁、含胸抜背、沈肩墜肘、立身中正、上虚下実、尾閭正中)
もっと具体的には、
①捨己従人=相手の動きに逆らわず、反発せず
②不丟不頂=離れず、ぶつからず
③中定を失わず
④のけ反らず
⑤相手より放鬆していて
⑥掤勁が有り
⑦身体が先に準備してから手を動かし
⑧勁を受ける時も、技を掛ける時も、接した塔手の圧力は変化させず
⑨相手の肘を持ち上げて捋しない
⑩相手の捋に右肘を押しつけて擠しない
⑪相手が浮いた後、ほんの少しフォロースルー(虚領頂勁)するだけ
⑫技を掛ける意識、身構え、顔や手は最後まで隠しておく
以前にも書いたが、塔手を組む前から、やる気満々過ぎると、肩や手が先に構えに入って空の手になってしまう。
太極拳の起勢と同じで、まず足に降りて、腹を作って丹田を意識し、丹田が手を持ち上げるイメージで塔手を構えるのが良い。
以前に講習会で聞いた事の備忘録を読み返して、頭の整理の為に書いたが、これ迄に何回も書いている項目は、まだ頭に入って居らず、身体が理解してないと言う事だ。
身につくまで、練習あるのみと言う事だろう。