太極拳で良く注意されるのは、片足になる時に足の外側の筋肉を使ってしまう事です。たとえば、弓歩→后坐→碾歩→収脚→上歩の動きで、足の外側の筋肉を使った事が、最も顕著に表れるのは、収脚時の姿勢でしょう。
体重を外側の筋肉を使って支えると、体軸が身体の中心から外側に移動し、安定感も出ませんし、身体を上に引き上げる感覚も得られません。
内転筋群を使えば、体の中心に体軸を置く事ができる様になり、安定感が増しふらつく事が無くなります。
しかも、内転筋群を使う事を意識すれば、虚領頂勁がおのずと出来て来るので、套路の至る所で、私は、内転筋群の働きを意識しています。
たとえば、
①弓歩→后坐の時、体軸が左右に移動せず真っ直ぐ後ろにさがれているか?
②倒巻肱で後方にさがる時、体軸が横にずれて居ないか?
③攬雀尾で捋をする時、ま後ろにさがれているか?
④雲手の側行歩で左足から右足に乗換える時、体軸が右足方向に移動して居ないか?
この様な時に、内転筋群を意識して、練習しています。