New1TR’s blog

太極拳の事について書こうと思います。

77)身知体悟の世界

私達は、二足歩行、自転車の操作、人の顔の識別を簡単にやっているけれど、そのやり方を簡単には説明する事はできません。

言葉で説明しにくいけれども、人間なら簡単にやっている事を、何とか言葉に置き換えて、ロジック化したい。そんな活動があちこちで少しずつ成果を生み出しています。二足歩行や自転車に乗るロボットはもう完成しましたし、顔の認証システムもほぼ完成の域に近づいていると聞きます。

それらは、ロジックの進歩だけでなく、それを具現化する為のアクチュエーター、ハード面の進歩がないと完成しない事だったと思います。

太極拳の先生方も、自分の体得した内側の感覚を、他の人に分かり易く教える為、言葉に変換する努力をされています。しかし、これも指導を受ける側の人のレベルアップがないと、完成しない事だと思います。

太極拳も身知体悟の武術であり、武術の階段を一段あがらないと、次の一段の事は理解できない世界ですから、説明もその階段毎に違うものになる事があります。今の処はその理解で良いと言う事もあるでしょう。

先生の説明が以前と違うのではなく、同じことを言っているのに、自分のレベルによって理解が違う事もあるでしょう。

放鬆をあるレベルで理解出来、一段上がったと思ったら、更にその奥に放鬆の次の一段が有あるのですから、奥義にきりは有りません。

太極拳の奥深い道理、真理、奥義は、まだまだ言葉では説明できない事も、多くあるのだと思います。ますます興味が尽きませんね。