New1TR’s blog

太極拳の事について書こうと思います。

70)相手とつながると

合気道の話の中に「相手とつながる時の状況」の話が有った。太極拳推手にも通じるのでは?と思うので、話の要点を、ここにメモしておく。

キーワードは以下の通り。

足裏感覚・推進力・同調・裏の力・緩み・つながる・自分も不安定・皮膚操作・求心性収縮・遠心性収縮・二人が一人になる。

相手に腕を握られている時、腕を力いっぱい押し返すと相手は、腕で反発してくるが、握られた腕の皮膚を柔らかくして、少しずつ緩やかな力で推していくと、相手は反発する機会を失して、その力は腕だけに留まらず、肩甲骨、腰、足で分担してしまう事になるらしい。ちゃんと分担され時は、ゆっくり推した力が反力となって、自分に帰って来たと感じられる。

これが相手と繋がったと言う事、二人が一人になったと言う事である。一旦つながると、相手の脳は、常に平衡を維持せよと指令し続ける。

繋がった後、自分で反力を消してしまわない様に注意して、接触点の皮膚を皮一枚分自分の方に引き込んで、自分の身体ごと斜め前上に動こうとする。この時、重量配分は足7手3ぐらいになる。
例えて言えば、テーブルの上に手を置いてテーブルを摩擦力で引きつけながら、自分は斜め前上に動こうとする感じである。

こうする事で、自分の重心が足裏中心から少し前に動いて不安定になるが
この時、相手は斜め下に向かう力を感じながら、同様に重心が足裏中心から少し前に動いて不安定になっているらしい。

次に緩やかな力で推したまま、自分は腕を伸ばして元の重心位置に戻り、更に腕を伸ばしていくと、相手は接触点の平衡を維持する様、脳からの命令が続いているので、腕を縮めたり姿勢を変えたり、不安定な重心位置を何とか解消しようとするらしい。

その後は、自分が腕を少し動かせば、相手は接触点の平衡を維持する為について来る。又少し動かす。ついて来る。の連続が、「技」になるらしいです。