New1TR’s blog

太極拳の事について書こうと思います。

411)緩めるには許すが大事

太極拳をする事で、気持ち良さを味わう感覚が磨かれ、ずっと心地良い時間を過ごせる様になると言う人がいます。

推手の練習をしている時、放鬆、放鬆と注意されるのも、気持ち良さを味わう感覚を磨く為なのですが、一生懸命に努力したり、教えを守ろうと意識したりすると、かえって身体は緊張し放鬆出来なくなってしまいます。

先生に触ってもらう時は特にです。「放鬆ですよ~」と言われても、中々緩みません。
「あかんな~。どうしたらいいんだろう。分らんな~」とあきらめた瞬間、先生は「それです。今緩みましたよ。今の感覚を忘れずに」とおっしゃるのです。

しかし、何かを意識してやった訳ではないので、益々分らなくなってしまいます。

そんな経験をするうちに、放鬆=緩む=筋肉を緩くする=頑張らない=意識し過ぎない=自分を甘やかして=できない自分を責めない=自分を許す事だと、気付きました。

「緩んだよ」と言われた時には、頑張り過ぎず、意識し過ぎず、無欲になって、まぁいいか、これで許しておこうと、自分に寛容になっていて、ありのままの自分を「許して」いたと言う事です。

「やる気満々」で、教えを守ろうと、頑張り過ぎれば、気を緩められず、身体もまた緩まず、放鬆出来ません。

身体を緩めるには、気張らずに気を緩めて、ありのままの自分を許す事が重要です。

最近、知ったのですが「許す」と「緩す」は同じ語源で、「ゆるす」とは「ゆるくする」や「ゆるめる」事を言い、たとえば、気を許すと言うのは、気を張らずに緩くすると言う事らしいです。

この歳になって「まぁいいか」「仕方ない」「これで許しておこう」と言う精神は、太極拳や推手を練習する時だけでなく、自分や家族、友人、世間に対しても、寛容になれる魔法の言葉だと思う様になりました。

寛容になれれば、ストレスのない、幸せな時間を過ごせるようになる訳ですから、太極拳で緩む練習をするって素晴らしいなぁと。。。。。