太極拳教室で「もっとりきみを無くしましょう」と、良く言われる。自分はりきんで居ないと思って居ても、まだ言われる。
そこで、りきみが出る原因、無駄な筋力を使う原因、について考えてみた。
①心理的緊張・・見られていると身体が固まる。肩が上がる。肘が張る。手首が固い。
②習慣や癖・・・歪んだ姿勢が無駄な筋収縮を慢性化。出尻。反り腰。いかり肩。
猫背。肩甲骨の背中への癒着。ストレートネック。
③套路の姿・・・套路中の姿勢が、正しくない為に発生している潜在的な筋収縮。
頭の位置不良。足の過剰な踏ん張り。手の突っ張り。
④感知能力・・・重心が、有るべき位置からズレた事を感知する能力が、鈍感だと
ズレが小さい内に、最低限の筋力で修正できない。
⑤バランス・・・移動で片足になる時、崩したバランスをカバーする為の踏ん張り。
上記①②の緊張/筋収縮は、言うなら筋肉の反乱であり、脳からの命令が無いのに勝手に筋収縮が生じているという事だろう。その対処法は、
㋑自分の緊張がどんな時に、何処に出やすいか、をあらかじめ認識しておく事
㋺緊張が出やすい場所を動かす筋肉の運動ON/OFFをたくさんやる事。それが、脳から
の命令を早く正確に届ける神経系統の再構築になる。
上記③套路中の姿勢が正しいかどうかの判断は、
㋑初心者の頃であれば、姿勢や動きを先輩や先生に見て頂き修正する。
㋺自分の身体の感覚を信じ、緊張が起こらない動きを探して修正する。
上記④感知能力を高める為には、
㋑無極站椿功をする。唯々立つ事で、上半身の力が抜け、足裏の感覚が磨かれる。
上記⑤移動中もバランスを崩さず、正しい位置に重心を置き続ける練習方法としては、
㋑推手をする。相手と接しながら動く途中で姿勢が崩れたら、技を掛けられてしまう。
すなわち、重心が正しい位置からズレた事を教えられるのだ。
まだまだ、身体のあちこちにりきみが残っている事や、動きの中でりきみが生じている事を認識して、練習に励みたいと思う。