New1TR’s blog

太極拳の事について書こうと思います。

236)目線を移すタイミング

今日先生から言われた言葉「目線を移すタイミングに気をつける事」が、とても印象に残ったので下記します。

相手の動きに対応する為に身体を動かす時は、まず目線が動いているはずです。相手の動きを確認し、その動きに対応する為に、身体が動くと言うのが自然です。

例えば、摟膝拗歩で上歩する前に、目線をちゃんと前方に向けて相手を確認していますか?

24式太極拳に慣れて来ると、次の動作が分かっているので、手も足も勝手にその動きを、始めてしまいますが、これでは動きに纏まりが出て来ません。

野馬分鬃で、定式から后坐→碾歩→収脚→上歩と移動する時の目線の方向を文字に書いて表現すると「定式から后坐の時は、前を向いていて、碾歩の時、45度方向に向きを変え、乗り込み終える迄、そのままの目線方向で移動し、収脚する時、更に+10度目線の方向が変わり、上歩する時には前を向く」と言う様にのっぺらぼうな表現になります。

でも「上歩する時」の所は「上歩を開始するほんの少し前に」と解釈すべきなのです。

優雅で途切れる事無く動く太極拳の動作に、切れとまとまりを出すのが目線の動きです。もう少し目線の動きに注意を払って太極拳をして欲しいです。

と言うようなお話でした。

2021.07.07追記

相手と接触する前(例えば、摟膝拗歩で上歩する直前)の、目線と身体の動きのタイミングは、上記の通り、目線が先でその後身体の動きとなります。

しかし、接触した相手に技をかける時(例えば、攬雀尾の捋で下に引き落とした相手を、そこから横に投げ飛ばす時)の、目線と身体の動きのタイミングは、逆で、目線は相手を見たままで、身体/両手を横に動かします。横に投げ飛ばす技がかかって、相手が動き始めた事を確認してから、目線が動き始め、その後身体に追いついて、投げ飛ばした先を見る事になると言うお話も有りました。

目線が先か身体が先かと言っても、ほんの1/10秒程の事で、細かい話ですが、相手に技をかけ、相手が動くかどうかと言う時には、気をつけるべきである。という事でした。