New1TR’s blog

太極拳の事について書こうと思います。

346)背骨の捻じれが威力を生む

太極拳の力の伝達と言う視点で見た時、背骨がどう使われて居るのだろうか。

私のこれまでの太極拳では、両胯と両肩を結んで出来る四角い平面が捻じれない様に、気をつけて動いていたが、最近、このやり方は大きな間違いだと気付いた。

太極拳で、足→股関節→背骨→肩甲骨→腕へと勁力が伝わるには、背骨の捻じれが必要だし、両胯と両肩の四角い平面にも、若干の捻じれが生じると思うからだ。

野球の投球であれ、バッティングであれ、ボクシング、ゴルフ、テニスでも、足からの力を、股関節→骨盤→腰椎胸椎→肩甲骨→腕の順に、微妙な時間ズレを保ちつつ、連動させながら伝える事で、威力が増大して相手/対象物に伝わっていく。

太極拳でも同じで、例えば、摟膝拗歩で、上歩した時には上半身の向きが、斜め45度の方向を向いているとしても、腕が後ろから前に出される間に、まず、股関節が回転し始め、次に腰椎が回転し、更に胸椎が回転し、その次に頸椎も回転する。このように時間をズラして回転する事で、威力のある推掌が出来ると思う様になったのだ。

当然ながら、摟膝拗歩の定式が完成した時には、股関節の向き、臍の向き、みぞおちの向き、肩の向き、頭の向きが、それぞれ少しずつズレて、股関節は斜め(45-α)度、頭は進行方向正面に向いて居るべきだと思う。

両胯と両肩を結んで出来る四角い平面の捻じれ度合いは、野馬分鬃/摟膝拗歩/攬雀尾/穿梭の定式ごとに、それぞれ異なるのは当然の事だが、頭/鼻先/顎の向きはどの定式でも進行方向正面である。