絵画等美術の世界では、良い作品を沢山見ると、目が肥えて来ると言われています。楽器演奏も同じで、良い演奏を聞く機会が多ければ、多いほど耳が肥えてくると言います。
ある意味、太極拳でも同じ所が有り、上手な人の表演を見る機会が多ければ目が肥えて来て、AさんBさんの比較評価をする時には十分役に立っている事でしょう。しかし自分の事となると、目が肥えていても役立たない場合も結構多いですね。
あのように表演したいと思っている間は、良いのですが、出来る様になったと思ったら、要注意です。ビデオを撮ったりして、もう一段厳しい目で、自分の動作を確認して見ると良いです。まだまだ不十分だったと気づく事も多々有りますから。
しかし別の思いもあります。それは「目が肥えるって何だろう？自分の身体が修得したレベルでしか、相手を理解できていないはずなのに！」と言う思いです。
例えていうと、自分のレベル＝望遠鏡の性能、相手＝宇宙、とした時、望遠鏡の性能がアップして初めて、宇宙が少し余分に分かってくる。でも完全に理解できた訳ではない。今の望遠鏡の性能レベルで見える範囲だけの宇宙しか理解出来ていない。と言うのに似ています。
