New1TR’s blog

太極拳の事について書こうと思います。

373)目から動くか 腰から動くか

腕の纏糸については良く聞くが、身体にも纏糸が有るらしい。身体の纏糸とは、身体の捩りだろう。捩りが何処から始まるかについて考えてみた。

2つのパターンが有りそうだ。例えて言えば、テーブルの上に立てたおしぼりを、上から捩り始めるか、下から捩り始めるか、の2パターンである。

眼から動く=上から捩れが始まるパターン】

対象物に目線を向けようとすると、その動作に少し遅れて頸椎が回り始め、顔全体が対象物に向く。頸椎が回るとそれに引っ張られる様に胸椎が回り出す。肩/肘/手も胸椎の捻れよって動きだすし、胸椎の捻れが腰椎まで達すると、やがて腰椎も回転し始め、骨盤の回転に繋がるパターン。

腰から動く=下から捩れが始まるパターン】

対象物に正対して、対象物に目線を置いたまま下半身を固定し、骨盤を回すとその回転に少し遅れて腰椎が回り始め、その捻れが胸椎に伝わる。肩/肘/手も胸椎の捻れよって動きだすし、やがては胸椎の捻れが頸椎まで達して、顔全体の回転に繋がるパターン。

人の動作は上記の組み合わせ】

身体の横から来る何かに対応する時の動きは、まず対象物に注意を向け(目線を向け)対応を決め、出来るだけ対象物に正対して、肩/肘/手/道具/器具などで接触し、対応の準備をする。ここ迄の動作は、上から捩れが始まるパターンだ。

対象物に接触し対応する準備が出来た後は、目線と下半身を固定したまま、骨盤や腰が先に動いて、その動きが胸椎→肩→肘→手→道具/器具の順に伝わり、対象物も動き始める。顔や目線は対象物を追う様に動いて、対応を完成させる。この動作は、下から捩れが始まるパターンだ。

太極拳套路も】

太極拳で収脚後の上歩動作は、上から捩れが始まるパターンだろうし、上歩が完成し、定式に向かう動作は、下から捩れが始まるパターンだろう。

攬雀尾の捋の動作の後半は、相手を引き込んだ後に斜め後ろに放りだす動作だが、目線と下半身を固定したまま、腰椎を捩じる事で、胸椎→肩→肘→手が、順次その方向に動いて、顔と目線が後から手を追いかける。これは下から捩れが始まるパターンだろう。

 

相手と関りが出来る迄=横からの相手と接触して対応準備をする迄は、目から動き、
相手と関りが出来た後=相手と接触して対応準備が出来た後は、腰から動き対応する。

自分が套路をしている時、こんなイメージが湧いて来たので書いてみようと思った。