New1TR’s blog

太極拳の事について書こうと思います。

317)起勢

以前に「起勢が上手なら太極拳も上手、起勢を見ればその人の太極拳の実力が分かる」と聞いた事が有る。

前回、教室で自分の起勢の悪い点を注意された事も有って、これまでに受けた起勢についての注意事項を取り纏め、今後の練習に生かしたいと思う。

起勢動作に入る前の段階。肩の力を抜き、指が地球に吸い込まれる感じで、両足裏の中心に重心を感じれる迄、身体を緩める。体側に垂らした両手/両肩に力が入ると、手首が内側に折れ曲がるので、脱力に注意。

両足を並歩に開くまでの段階。右足裏に重心を移して、虚領頂勁しつつ、身体を少し右に向けると、左足が浮き始めるので、それを契機に、左足を横に出す。左足が横に出始めたら、身体は正面に戻ってくる。両足は肩幅で平行になる様に置く。並歩。

両手を上げ終わるまでの段階。両足裏の中心に重心を感じる迄、身体を緩め、下からの反力を、腰、脇の下経由で腕に伝える。指先は少し下から前/上に押し出していく。その時、肘から先は内旋気味で小指側から上がる。腕が上がりきる少し前から、肘はやや下向き/肘から先が外旋気味になり、親指側が小指側に追いつく纏糸。勁は掌根。

両手を下げ終わるまでの段階。肩腰を緩め、指先は前に/背は後に/首筋を伸ばし/頭頂は上に、という意識を持ちながら掌根で押さえ下ろし、45度まで下りたら、丹田から下は下へ、丹田から上は上への意識に切り換える。最終的に手は丹田の辺りまで抑え下ろす。肘が伸び切らないように注意。

両手で抱掌するまでの段階。足裏からの反力を感じ、虚領頂勁したら、右足に重心を移動しつつ、肩の力を抜いて両肘を開く。両肘に張りは必要だが、張り過ぎると肩が上がるので注意。次に肘から先の部分を動かし抱掌する。上に置く手は顎の高さ。低くならない。下に置く手は左脇を開けて、抱掌した胸前は広く保つ。肘/手首/小指外側を真っ直ぐに整える。特に手首が折り曲がり易いので注意。両肘は突っ張らず、首筋を伸ばし、目線を上げて、肩を下げ、身体に張りを持たせる。尾骶骨は巻き込む。