New1TR’s blog

太極拳の事について書こうと思います。

397)背中で動く

今日の太極拳教室で先生から「背中で動く様に」との注意を受けたが、最初は、何の事か分からなかった。先生の説明を自分なりに解釈すると、身体と手を繋いで動く事であり、見えていない背中部分を意識して動く事だと思った。

これまでも①手や身体を前に出す時、背中は後への張りが必要です②身体が動いた結果として手が動く様にしましょう③両手は背中で繋いで動かしなさい④后坐する時は留手の意識も必要です⑤含胸抜背は肩甲骨を下げる意識で行います⑥首と肩の距離が長くなる様に背筋を伸ばして動きましょう⑦目は顔の前面ではなく、もっと深い所、後頭部から見ている意識で見ましょう・・・等々の注意を受けて来たが、今日の注意も「身体と手を繋いで動く事であり、見えていない背中部分を意識して動く事」だと思った。

今回の「背中で動く様に」との注意は、閃通臂に行く時の具体的な注意だった。海底針から右腕を引き上げて、両手を胸前で十字に重ね、右腕は上に、左腕は前に伸ばして、閃通臂の定式になるのだが、ここの動きが身体の前半分しか使われていない。手が先に動いている。手が動く前に、肩甲骨がその準備をすれば、肩が落ちて、反対に手が上がって来るはず。目線は後頭部からと意識すれば、背筋が伸びて首が立ち虚領頂勁が実現するはず。と言う注意である。

肩甲骨が働き、肩が落ちた状態の腕(身体と一体化した腕)は、腕を掴んだ時に、その実感が違う。しっかり掴んでも、重さを感じないし、柔らかくて握った実感がない感じになる。その状態にない時の腕は、重さを感じるし、筋肉や骨が感じられ、確かに握っている実感がある。

先生の腕を掴ませてもらった時、身体と一体化した腕とはこんなに軽い物なのだと実感した。身体と一体化する事で、無駄な筋力も使わずに、柔らかい動きが実現する。背中で動く=身体の後ろ面(背骨/肩甲骨)から動く=手と身体とを一体化して動くと言う事だろう。24式套路の後半には、まだまだ練習不足の所がある。これからの練習ではこの事に注意し、虚領頂勁と含胸抜背の実現を目指したいと思った。