New1TR’s blog

太極拳の事について書こうと思います。

250)3段1次の推手套路

日本武術太極拳連盟の3段1次試験は推手套路である。今年初めある人から「3段を受験したいので推手套路を教えて欲しい」との依頼が有った。自分が受験する頃に書いた当時のメモを何度も読み返して、重要なポイントに抜けが無い様に追記/修正し、そのメモを基に教える事にした。

メモはA3でみっちり1枚にまとめたが以下に概略を記す。

A】不丟不頂(プーティユプーティン)=離れない・ぶつからない事。甲乙は互いの塔手が柔らかく接するが離れない事。

B】審判から套路開始の合図が出てから、互いに包拳礼し套路を開始。套路が終わったら、互いに包拳礼して終了。審判の合図から終了時の互いの包拳礼までを5分以内に。

C】套路の順番は、

①四正手を乙から3回して換手後甲から3回
②甲から平円単推手3回
③甲から立円単推手3回
④甲から折畳単推手3回
⑤乙から平円双推手3回
⑥乙から立円双推手3回
⑦乙から折畳双推手3回
⑧四正手を甲から3回して換手後乙から3回。

D】乙から最初に行う四正手の1回とは、
①中定から乙が右手で掤しながら弓歩へ
②甲がそれを右横に捋しながら后坐へ
③乙は弓歩を維持したまま両手で擠する
④甲は后坐のままそれを按する
⑤乙は右手で受けていた甲の按を左手受けに変える
⑥甲はそれを左下に捋する
⑦乙は捋された左手を掬い上げ左塔手で中定へ
⑧中定から甲が左手で掤しながら弓歩へ
⑨乙がそれを左横に捋しながら后坐へ
⑩甲は弓歩を維持したまま両手で擠する
⑪乙は后坐のままそれを按する
⑫甲は左手で受けていた乙の按を右手受けに変える
⑬乙はそれを右下に捋する
⑭甲は捋された右手を掬い上げ右塔手で中定へ  迄が1回。

E】平円/立円/折畳は后坐から始め弓歩/后坐を繰り返す。

F】回数カウント上の注意点
四正手の終了位置から、甲が平円単推手を開始する位置までに、ほぼ3/4周するが、これはカウント外の動作なので注意する。

こんな感じのメモを基にして、実地に動きながら説明して行くつもりだが、自分が出来ている事でも、言葉にして人に教えるのは、なかなか難しいものだと思う。

でも、自分の套路を振り返りながら、教えるべきポイントや注意点を人に説明する事は、自分の勉強にもなるはずである。

2023.09.06  D】項の四正手の動作説明を一部追加修正した。