New1TR’s blog

太極拳の事について書こうと思います。

33)昇段試験

私は、昇段試験で何回も辛酸をなめて来ました。受験途中で頭が真っ白になって、次の動作が出て来ず、途中棄権と言う事も有りました。どこが悪くて不合格だったのか分からず、大いに悩む事も有りました。

しかし、今となっては、自分は何が好きで太極拳を始めたのか?何を求めて太極拳を始めたのか?現在は何に魅力を感じているのか?を考える良い機会になったと思って居ます。

太極拳を学ぶ道には、いろんな側面があって、昇段だけが唯一の目的ではいと再認識できた事は、非常に有意義だったと思っています。

①何歳になっても健康的に楽しめるらしいと言う太極拳に、魅力を感じて、やり始めたと言う事。

②素敵な先生や仲間達と一緒に過ごす時間が、楽しかったから、これまで続けられたと言う事。

③頭が真っ白になったり、伸び伸びと表演出来ないのは、自意識過剰の自分に原因があると気づき、もっと自然体で楽しむ気持ちを、大切にしようと思った事。

太極拳にも沢山の流派が有り、それぞれに、手の使い方や足の使い方が違い、これが正しいと言うのは、その流派の中でのみ、正しいと言う事。

⑤推手を勉強したお蔭で、必ずしも教えられた形に拘る必要はなく、自分で納得できる形を探すべきだと思い始めた事。

⑥身体の内側の変化に、敏感になって来たと感じる時が有り、これをもっと追求したいと思い始めた事。

不合格に悩んでいた自分でしたが、そんな事を再認識する中で、太極拳のもっと広い世界に気付き、そこに足を踏みいれる事が出来たのでした。

六甲縦走をする時に、どこで休憩するかは人それぞれで、ある時は自分が「お先に・・・」と追い越して行くけれど、その後、自分が休憩している時に、先ほどの人が「お先に・・・」と追い越していく。そんなことはいくらでも有ります。

それが嫌で、休憩をしなければ、途中で足が動かなくなり、リタイヤする羽目に陥ります。太極拳も縦走と同じで、完走する為には、適切なタイミングでの休みが、必要だと思って居るこの頃です。