New1TR’s blog

太極拳の事について書こうと思います。

10)意を用いる

太極拳の先生の指示で、エアーキャッチボールするのを見た。

バスケットボールより少し大きくて、少し重いボールをイメージして、実際に持っているがごとく投げる、受け取る、そんな動作である。

当人たちの演技は素晴らしかった。手だけではなく、身体を使っている。

しかも体を動かす前に、投げるぞ!受け取るぞ!と言う意思が、見る者に伝わってきた。

まず投げるぞと思えば、身体は自然とその準備をするし、その後もバランスよく動いてくれる。

腹に力を込めてとか、腰を落としてとか、手をどうとか、個別の指示をいくつ積み上げても、こんなに上手にエアーキャッチボールは出来ない。

「意思が先に有るから上手にできる」と先生は言う。

太極拳套路も動作の前に、次はこう動くぞと、明確な意思さえ持てば、体が自然とその準備をしてくれるし、動いてくれる。手や足、個々の事をあまり気にしない。眉間にしわを寄せない。子供の様に輝く目を持って、ただただ、足裏の感覚と広がった時の気持ちよさを味わう。これで良いのだ!!